そちらが借りてくれと言うのだったら借りてやらないでもないみたいな話

2016.01.19

どーも、朝日あたりがしきりに「政府高官の話!スワップ再開か!」みたいな記事を書いて煽っていたり。
その政府高官って誰なのか言ってみろよって思いますけどね。エア高官じゃねーのかと(笑)。
また、保守派の中にも「検討する時点でけしからん!言語道断!」みたいに怒る人もいるワケですが。


安心して下さい。事実上ありませんよ。


まぁ、既に色々なソースから、「おそらくないだろう」という話は出てきていますけどね。
有力なところだと、独立総合研究所の青山繁晴氏の「日韓スワップ再開のウワサは、観測気球だ」発言なんかもあったそうですが。
とりあえず、ここはかなり有力だろうってソースが出てきたので、ご紹介……。
の前に、とりあえず「日韓スワップ協定」のおさらいから(笑)。
知ってるって人は読み飛ばして下さい。


えー、もう面倒な話は省いてざっくり言うと、


この「スワップ協定」というのは、いわば「連帯保証人になる」よーなもんです。
今回の話で言えば、経済規模や安定性の面から見て、
「日本が、韓国の連帯保証人になる」
という話なのですね。



どういうことかというと、この制度は要するに、


「一方の国が金融危機になったら、もう一方が通貨を融通する」



という制度です。
つまり、日韓で言えば、


韓国が通貨危機になったら、ウォンや韓国債権を預かる代わりに、円を一時的に融通する


ということです。
つまり円とウォンの交換なんですが、


通貨危機に陥った国の通貨なんて、少なくともその時点では『ゴミ』同然です。
なので、実質的には「ウォンという名の借用書」を預かり、円を貸し付けるよーなものとなります。



なので、構図としては「スワップ協定を結ぶ」=「連帯保証人になってあげる」ってことなんですね。


で、まぁ、ハッキリ申しますが、


韓国の連帯保証人になる、なんて話、全くこれっぽっちも明るい未来が見えませんよね(笑)。


どうせなら、もっと将来性があって、裏切らない国、恩を仇で返さないっぽい国と結びたいものです。
だから、日韓スワップ協定に反対する人が多いワケです。


さて。
このスワップ協定は、韓国から延長の申し出もなかったため、昨年2月に全て終了しています。
が、韓国は経済がアップアップで、日本のような安定した国の連帯保証は、喉から手が出るほどほしいワケです。
結局、去年は意地を張って終了させちゃったワケですが、今になって半泣きになっていると。アホですねぇ。


さて。
こんな韓国を相手に、日本はどうするのか。
それを最もよく知るのは、他でもない、我が国側の担当者であるところの麻生財務相ですよね。


【麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成28年1月15日(金曜日))】
財務省

日韓スワップに関する記者の質問が出ています。


問)
 日韓のスワップ協定についてお伺いいたします。韓国の政府当局者が先般、日本とのスワップ協定再開を検討するような発言をされたと伝えられています。今、日本政府として再開について検討されている状況はあるのでしょうか。仮に韓国政府から正式に要請があれば、これに応じる考えはありますでしょうか。



韓国当局者が「再開を検討」なんて言ってるが、日本政府も検討してんのか、と。
もし韓国から正式要請があったら、応じるのかと。
それに対する、麻生財務相の返答はこれです。


(昨年のスワップ終了期限の時に)スワップを継続されたらどうですかと言ったら要らないと言われて、もう1回本当に大丈夫ですかと言ったら、そちらが借りてくれと言うのだったら借りてやらないでもないみたいな話だったので、それで終わり、それ以後、その種の話はありません。
そういう報道があることは知っていますけれども、実際に言われたことはありませんし、今現在、そういったものはないので、昨年2月23日にスワップ協定が正式に切れるようになったと思いますので、スワップの延長は必要ないというのは向こうから言っておられましたので、それに対してこちらから二、三度どうでしょうかと申し上げたけれども、そういうお答えではありませんでした。



向こうがいらないって言ってるんだから、わざわざ何度も「どうでしょうか」なんて聞かなくてもいいと思いますけどね。親切な国だな日本って(笑)。
しかし、それに対して向こうは、あくまでも「要らない」と。


それどころか、「借りてくれというのだったら借りてやらなくもない」なんて言ったと。


で、日本としては別に「借りてくれ」なんてこれっぽっちも思わないから、そうですかってことで終了となった。
そして今回、なんか色々とウワサが出ていますが、麻生財務相はこの発言です。


経済の状況は今いろいろ変化していますので、協力していくことはやぶさかではありませんけれども、要らないと言われたのは御先方であって、こちらではありませんので。


協力してくれってんなら考えなくもないけど、向こうが要らないって言ったんだから。と。
つまりは、


「貸してくれというのだったら貸してやらなくもない」と。
逆に言えば、「貸してくれ」と言わないんだったら、それはイコール「要らない」んだろうから、無視と。



そういうことですね。
麻生財務相閣議後の記者会見でハッキリ述べていることなので、間違いないでしょう。
他の解釈の余地もないと思います。

http://recollectionsummer.blog72.fc2.com/blog-entry-2848.html
----------------------------

保証人を依頼する人や、生活保護を受けたい人が、

「借りてくれというのだったら借りてやらなくもない」
という態度を取るのは異常だと思う

--------------