小渕優子が母に「家賃はいらない、固定資産税も負担します」で利益供与

<小渕氏>売却旧宅に表札 
                    家賃払わず母居住
◇優子氏が理事務めた財団所有

 小渕優子経済産業相が一部相続した東京都内の土地建物を今年3月、小渕氏が9年近く理事を務めた公益財団が寮として使用する目的で購入しながら、現在も小渕氏の母親が住み続け、家賃も支払っていないことが分かった。財団側は事実関係を認めた上で「保守管理をお願いしているとの認識だった」と説明するが、専門家は「政治家側への利益供与に当たる疑いがある」と指摘している。【高橋慶浩】

【次々、明るみに…】小渕氏、毎年カレンダーも配布していた

 登記簿や国会議員の資産及び所得等報告書などによると、小渕氏は父恵三元首相の死去に伴い2000年に東京都北区の約891平方メートルの土地と木造2階建て計約250平方メートルの建物を母親や兄弟と共に相続した。土地と建物は昨年12月に群馬県内の建設会社に一括売却された後、その約3カ月後に公益財団法人「本庄国際奨学財団」が計約4億5392万円で購入した。

 同財団は恵三元首相の後援者で大手飲料メーカー創業者の故本庄正則氏が設立し、主に途上国からの留学生を支援している。小渕氏は01年4月に財団理事となり、06年9月の文部科学政務官就任に伴っていったん理事を辞任。政務官退任後の08年4月に再び理事となり、同年9月の少子化担当相就任に伴い再び辞任。10年4月にみたび理事に就任し、12年12月の副財務相就任で翌月辞任している。

 小渕氏の所得等報告書によると、相続分(土地100分の14、建物6分の1)の売却益は5299万円余。また、恵三元首相の1998年の資産公開によると、妻(小渕氏の母親)はこの飲料メーカーの株を19万5250株(当時の株価で約9億9500万円相当)保有していた。

 財団の財産目録や事業報告書によると、土地建物は「学生寮の将来の運営のため購入」したが、開設時期などは具体化していない。事務局長は「現在の建物を生かし、耐震補強をして将来的に留学生を10人ほど受け入れたい。購入元の建設会社の社長とは以前から知り合いで、寮を作りたいと話をしてあったので『どうですか』と持ちかけられた。以前の所有者が小渕家だったのは偶然」と話す。

 一方で「建設会社には『家を残したい』と(小渕氏の母親が)希望を言ったと聞いている」と証言。購入から半年以上たった今月も「小渕」の表札が掲げられ、母親が住んでいるという。近くの不動産会社によると、付近の1軒家の家賃相場は専有面積100平方メートル弱で15万円弱といい、約250平方メートルなら単純計算で家賃は三十数万円。固定資産税は坪(3.3平方メートル)当たり2000~3000円といい、891平方メートルなら五十数万~八十数万円の計算となる。

 事務局長は「我々がしょっちゅう行って窓を開け閉めできない。(母親の)荷物がいっぱいあり、それをかたすというので、それなら自動的に(保守管理を)やってくれるので家賃は必要ないと思った」と説明。「結果として小渕邸と知って購入したが、理事会に諮る際には建設会社から買うとしか言ってない」と明かし、「速やかに出てもらい、管理人を雇う」と述べた。

 建設会社は「9月に社長が亡くなり、分からない」と話し、小渕氏の事務所は「質問が多岐にわたるので調査し確認でき次第、説明する」と文書で回答した。

 政治資金に詳しい岩井奉信日大教授(政治学)の話 所有者が変われば家賃が発生するのが常識で、誰が見ても納得できる話ではない。公益財団の資格を逸脱した行為で不適切ではないか。
 
買い取ったにもかかわらず居住実態が変わらないなら、そこに何らかのからくりがあるのではと思ってしまう
家賃はいらない、固定資産税も負担します」では形を変えた利益供与と疑われても仕方がない
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小渕優子があっさり辞任したのは、あれだけじゃないってことだろうね。
 
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