間違えてインターホンを鳴らされることも

 自宅やマンションの空き部屋を有料で貸し出す「民泊」をめぐり、京都府警が旅館業法違反容疑で捜査に乗り出した。
 民泊は外国人観光客の増加に伴い、慢性的な宿泊施設不足の解消策の一つとして注目されている。しかし、現状では自治体の許可を得ていない違法営業が横行しており、近隣住民らとの間のトラブルも相次いでいる。
 京都府警は問題のマンションを10月2日に捜索。このとき、客室として使われていた36室は中国人観光客ばかりで満室で、計64人が宿泊していた。

 捜査員がマンション内に入ると、エントランスにはスーツケースを抱えた不安げな表情の中国人観光客の姿があった。京都観光に訪れたという中国・成都市の銀行員の男性(26)は「突然警察が来て驚いた。ここが違法だったなんて」と絶句していた。
 違法営業に迷惑していたマンション住民も多かった。男性(42)は「廊下やロビーで大きな話し声が聞こえて、うるさかった。夜にくつろいでいると、間違えてインターホンを鳴らされることもあった」と話した。
 入居後、郵便受けに「試験的に民泊を始めます」と書かれたチラシが入っていたという。「人の出入りが激しく、防犯面でも不安だった」と打ち明けた。

 こうしたトラブルはほかにも発生。自宅近くで“民泊”を営む部屋があるという京都市下京区の男性(70)は「管理者が誰かさえ分からない。火の不始末がないか不安だ」と話していた。

 外国人観光客の多くが利用するという民泊空き部屋検索「エアビーアンドビー」には京都市内だけでも2千件を超える登録があるが、実態は不明だ。

 ただ、2020年東京五輪なども見据え、民泊は宿泊施設不足の解消につながるとする期待感は大きい。制度化を進める行政の動きも始まっているが、自治体によっては、公衆衛生の問題などから条例化を逡巡(しゅんじゅん)する声もあるという。

 立命館大経済学部の金井萬造教授(観光経営論)は「宿泊施設が足りない現状を踏まえ、住民と観光客双方が納得する基準づくりを官民が連携して模索すべきだ」と話している。


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いいことばかりじゃないよね。

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光を当てないといけないことがあるのかもね

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