中国系翁長王国、終了へのカウントダウンが始まった

仏の顔も三度までと言うが、安倍自民党の翁長に対する赦しは、仏様よりもはるかに寛容だった。一方的に約束を反故にされ、数多の理不尽で攻撃を受け、無礼の限りを尽くされ、それでも安倍自民党は翁長を見捨てなかった。諦めなかった。

翁長は「あらゆる手段で辺野古移設を阻止する」と宣戦布告したが、政府はあらゆる手段で理解を求めてきた。しかし、政府の歩み寄りや温情は、ことごとく仇で返された。

誰がどう見ても基地負担を理由とした財政優遇について、翁長らは最初は「金で釣ろうとしても無駄だ」と吠えていたが、それが「金と基地はリンクさせるべきではない!」になり、ついには「財政優遇はウソだ!」と妄言を吐くようになった。

何人もの閣僚が訪沖して翁長と会談したが、翁長はいつも同じ批判を繰り返した。分刻みのスケジュールの中で訪沖した安倍総理は、にこやかに翁長に歩み寄ったが、翁長は安倍総理にガンを飛ばして威嚇した。

普天間の危険性を除去し、沖縄の一等地を返還し、機能も面積も1/3に縮小して田舎に移設する計画なのに、翁長は「新基地=新たな負担は許せぬ」と叫び続けた。国内だけでなく、ハワイで、北米で、スイスで、身勝手な悪口をふりまいた。

それでも、安倍自民党は翁長との対話を諦めなかった。手は常に差し伸べられていた。それもこれも、我が国と沖縄県の未来を見据えているからだ。だから、はらわたが煮えくり返っても、決してそれを表には出さず、誠心誠意、理解を求めてきた。

だが、それも限度を超えた様だ。政府は完全に翁長を見限った。そうさせたのは翁長だ。

翁長は最大にして最後の切り札、「埋め立て承認の取り消しカード」をきった。もう後には引けない。勝つか負けるか、一世一代の大博打が始まった(翁長の負けは明白だけど)。これにより、政府は対話で解決する道を閉ざされた。

特攻を決意した翁長だが、初めの一歩からつまずいた。政府から強烈なカウンターが繰り出された。

承認取り消し手続きは、行政手続法に則り行われる。この手続には、承認を取り消す相手の言い分を聞くことが定められている。翁長は沖縄防衛局に「意見聴取」すると通告したが、防衛局側はこれを拒否、「聴聞」なら応じると返した。

聴取と聴聞、違いは何か。法的な解説は分かりにくいので、現実的な意味を説明すると、翁長の求めた意見聴取は「加害者である国に弁明の機会を与える」もので、聴聞は「翁長のせいで不利益を被る国の意見を聞く」もの、と考えれば分かりやすい。

要するに、翁長は「意見聴取」と言う名の「取り調べ」を想定していた。防衛局職員を巣の密室に監禁し、御用第三者委員会に作らせた報告書を基に、「何故、お前らは法的瑕疵をはたらいたのか」、と問い詰めようとしていたに違いない。

委員会の報告書には一通り目を通したが、予想以上にクソみたいな内容だった。妄想・願望・屁理屈、従前の反対派意見を小難しい言葉で飾っただけで、非論理的な感情論で構成されたゴミだった。当然、政府も同じ印象を受けただろう。「相手にしてられるか」と。

そして、防衛局は「意見聴取」を拒否した。翁長は渋々、「じゃあ聴聞でいいです」としたが、「国に法的瑕疵は無い」のペーパーを送りつけられ、それで聴聞終了を告げられてしまった。取りつく島も無く、これまでの政府の対応とはまるで異なる。

ついに、政府は売られた喧嘩を買ったのだ。「受けて立つ」と。翁長に勝ち目はあるまい。そして、負ければ翁長の政治生命は終わりだ。全てを失う。負けが確定しなくても、敗色濃厚になった時点で支持者らの手のひら返しは始まるだろう。

さあ、裁判しようか。



毎日:沖縄防衛局:聴聞には出席せず…陳述書送付 /沖縄
http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20150930rky00m040001000c.html
 米軍普天間飛行場の移設問題で、名護市辺野古の埋め立て承認の取り消しに向け、県が沖縄防衛局の言い分を聞く「聴聞」手続きを行うと通知したことを受け、沖縄防衛局は29日夕、回答文書に当たる「陳述書」を県に送付した。同局は陳述書の中で、県が指定した10月7日の聴聞には出席しない意向を示したほか、陳述書提出をもって聴聞手続きを「終結してもらって構わない」などと言及している。県は30日、県弁護団と、防衛局の陳述書を精査した上で聴聞の手続きを終えるか検討する。聴聞手続きを終える場合、翁長雄志知事は早期に埋め立て承認を取り消す可能性がある。
 防衛局によると、陳述書は辺野古の埋め立て承認について、公有水面埋立法環境影響評価法に沿い、県の意見を聴取し、それを反映して手続きを進めたと説明している。その上で「手続きに瑕疵(かし)はなく、承認の取り消しは違法だ」と主張した。県が7日に県庁で行うとした口頭の聴聞には「出頭しない」とし、同文書をもって聴聞に対する回答とするとの見解を示した。
 県が文書送付を把握した29日夕時点で、翁長知事ら県三役は退庁しており、30日に県弁護団の意見を聞きながら、聴聞手続きを終えるか検討する。
 辺野古埋め立て承認取り消しに向け、県は県規則などに基づく「意見聴取」を行うと沖縄防衛局に通告していた。防衛局が「行政手続法に基づく聴聞を行うべきだ」と主張していたことから、28日、防衛局に対して「10月7日に聴聞を行う」と通告していた。
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まさに仏の顔も三度まで・・

よく耐えた、日本