86人の死亡、インドネシア軍用機墜落

インドネシアジャカルタ(CNN) インドネシアスマトラ島北東部のメダンで6月30日、軍の輸送機が住宅街付近に墜落した事故で、現場からこれまでに86人の遺体が回収された。

墜落した輸送機「C130ハーキュリーズ」には兵士と家族のほか、民間人や学生も搭乗していた。同機はこの日首都ジャカルタを発って2カ所を経由した後に、メダンの住宅街付近に墜落。現場では機体の残骸の捜索作業が続いている。

インドネシア空軍の司令官によると、同機がジャカルタを出発した時には乗客110人と乗員12人の計122人が搭乗していた。メダンへ向かうまでにスマトラ島のプカンバルとドゥマイにも着陸しており、墜落時の搭乗者数は不明。

メダンの現場では建物などを巻き添えにして墜落した機体の残骸の周辺に大勢の人が集まっている。

建物からは黒煙が上がり、黒く焼け焦げた車も見える。

墜落原因は分かっていない。軍の広報によれば、同機は1960年代に米国で製造されたもので、点検を行った後にメダンの空軍基地を出発し、基地から約5キロの地点で墜落した。

同機は軍の補給物資を搭載していた。インドネシアでは他に交通手段がない島との間を行き来するために、住民などが軍用機に搭乗することがある。軍はジャカルタとメダンに対策本部を設置して、犠牲者の家族などへの対応に当たっている。

国営アンタラ通信によれば、同機はメダンとリゾート地のブラスタギを結ぶ幹線道路上に墜落した。


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