テキサス親父、米市議会で韓国系に反撃「米軍慰安婦像を設置したらどうか」

「テキサス親父」こと、米評論家のトニー・マラーノ氏が、慰安婦の像や碑の設置を続ける韓国系団体に、米国の市議会で反撃を始めた。慰安婦像などの設置を「日本バッシング(叩き)ではない」とする米側の主張を逆手に取り、米軍相手の慰安婦「ヤンコンジュ(洋公主=米軍慰安婦)」の像設置を要求したのだ。マラーノ氏一流の弁舌や論理展開に、米市議会も沈黙するしかなかったようだ。  

 「日本人の名誉を毀損(きそん)している。侮辱している」

 マラーノ氏は21日(日本時間22日)、カリフォルニア州グレンデール市の市議会でこう言い切った。

 これは事前に届け出れば、誰でも市議会で意見を述べることができるパブリックコメント制度を利用したもの。市民以外でも参加でき、これまで韓国系団体が日本バッシングに悪用してきた制度だ。

 マラーノ氏はまず、「あなたたちの(慰安婦像を設置した)目的は尊い」と、皮肉たっぷりで市議らを持ち上げて、こう続けた。

 「最近、韓国で新しい慰安婦グループが『韓国政府に1950年から92年の間、強制的に慰安婦にさせられた』と言っている。これはグレンデール市としては、日本や日本の人々に対して、自分たちが一貫性があることを表明するチャンスだ」

 新しい慰安婦グループとは、朝鮮戦争の休戦後、在韓米軍基地近くの売春街で米兵相手の売春をしていた「ヤンコンジュ」「基地村女性」と呼ばれた韓国人女性だ。このうち122人が今年6月、「韓国政府の厳しい管理下に置かれて、人権を侵害された」として、朴槿恵(パク・クネ)大統領率いる韓国政府に国家賠償訴訟を起こしている。

 マラーノ氏は続けた。
 
「貴市は、今ある慰安婦像が『日本や日本人を差別したり、侮辱する目的で設置されたわけではない』と証明すべきだ。そのためには、新しい慰安婦グループ(=米軍慰安婦)のための像を設置したらどうか。現在の像の隣に、大理石の記念碑などを設置することを勧める」

 韓国系団体は、慰安婦像や碑の設置目的を「反人権的行為が二度と起きないよう、米国と世界に平和の重要性を訴える」「慰安婦の追悼」などと主張している。同市議会はこれに賛同して設置を認めたのだから、マラーノ氏としては、公平を期して、米国と直接関係がある米軍慰安婦の像を設置することを同市議会に求めたわけだ

 米軍慰安婦の像を設置するプランは、夕刊フジの連載「痛快! テキサス親父」で、アパグループ元谷外志雄代表と特別対談した際、マラーノ氏が初めて披露(7月3日発行)していた。

 同市の市立公園に設置された慰安婦像の隣には、「20万人の女性が」「日本軍に強制的に慰安婦にされ」「セックス・スレイブ(性奴隷)として」などと説明する碑がある。これは韓国側の一方的かつ、事実と異なる主張であり、朝日新聞が大誤報と認めて取り消した吉田清治氏の「強制連行」証言などが基本となっている。

 これまで、在米日本人らの反対意見に過敏に反論してきた市議らも、マラーノ氏独特の話し方や論理展開にうなったのか、黙って聞いていた。そして、話を聞き終えると「サンキュー」と語ったという。
市議会での発言を終えたマラーノ氏は、夕刊フジの取材に対し、「グレンデール市議たちは、米軍慰安婦のことを知らなかったのではないか。ただ、私が伝えた以上、米軍慰安婦の像を設置しなければ、現在ある像が『日本バッシング』だと証明することになる。新たな像を建てるか、事実無根の『20万人の女性』『セックス・スレイブ』といった碑文を修正するかだ。この問題は今後もフォローしていく。風化させない」と語っている。
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