鏡に映る自身をたたく菅元首相 それを使おうとする中国

 溺れる中国はわらをもつかむ-。安倍晋三政権を攻めあぐねる中国の共産党機関紙、人民日報系の国際情報紙「環球時報」は14日付記事で、集団的自衛権の行使容認を批判するため、とうとう菅直人元首相のブログ記事まで持ち出した。
 環球時報の記事は、菅氏が13日付のブログで展開した、こんな安倍首相批判を引用している。
 「自分の思いの実現がすべてに優先し、本気で国や国民のことを考えていない。唯我独尊の危険極まりない政治家である」
 これまで中国が好んで、その言葉を引く日本の政治家といえば鳩山由紀夫元首相だったが、どうやら菅氏も「使える」と判断したらしいだが、中国は日本国民が両氏に向ける視線の厳しさには鈍感なようである。
 この菅氏のセリフにしても、普通の日本人が読めばどう思うか。野党だけでなく身内の民主党議員からも辞任を求められ、東日本大震災の復旧・復興も進まない中でひたすら延命に努めた、菅氏の首相時代の言動を想起するのではないか。
 人間は、自分を基準にして他者を判断してしまいがちだ。菅氏が批判する安倍首相のあり方は、鏡に写った菅氏自身の姿だろう。
 菅氏の最近のブログは、安倍首相を感情的に攻撃することに歯止めが利かなくなっている。例えば7月に入ってからは次の通りだ。
 
「自己陶酔している安倍さんには、どんな理屈も通じない」(2日付)
 「安倍総理集団的自衛権を強行し、原発を推進するのに共通するのは『自己顕示欲』と『権力欲』だ」(3日付)
 だが、福島第一原発事故の翌早朝、周囲の制止を振り切って英雄気取りで現場に乗り込み、作業を遅滞させたのは誰だったか。学生時代は目立ちたがりのアジテーターとして鳴らし、国会議員になると民主主義を「期限を区切った独裁」と言い切って三権分立を否定し、首相時代には野党幹部に「権力亡者」と呼ばれたのは菅氏の方ではないか。
 菅氏は3日付のブログでは「(安倍首相は)自分の思い通りにならないマスコミに対しては、取材拒否など居丈高に権力を行使する」とも主張している。
 とはいえ、菅氏は首相時代の記者会見で、産経新聞の質問はめったに指名させず、たまの機会の質問には、その場で「すり替え」「フェアじゃない」などと居丈高に面罵した。首相退任直後も産経のインタビュー申し込みを拒否していた。
 菅氏はまた、安倍政権の集団的自衛権への取り組みを「暴走」と指摘するが、菅政権をはじめ今までの内閣があまりに安全保障問題に無関心だったのが本当だろう。
 
マキャベリは、国のトップの心得をこう説く。
 
君主は、戦いと軍事上の制度や訓練のこと以外に、いかなる目的も、いかなる関心事ももってはいけないし、またほかの職務に励んでもいけない。つまり、このことが、為政者が本来たずさわる唯一の職責である
 中世ヨーロッパの政治思想を現代に単純に当てはめることはできないが、国民の生命・財産を守るべきトップが最も心を砕くべきは安全保障問題であることは今も変わらない。
 もっとも菅氏は首相就任後もしばらく、自身が自衛隊の最高指揮官であることも、防衛相が自衛官ではないことにも気付かなかった人物だ。言うも詮なきことか。(政治部編集委員
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日本は、戦後、軍事について語ることさえできなかったように思う。
戦争反対。
まるで念仏のように。
 
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でもね。
戦争を放棄させられ、武力を放棄させられた国を
国連は敵国とみなしているんだよ。
 
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それは、まるで
我が子の首にナイフを当てられた親の立場。
何もできない。
少しでも動けば、子供の首が飛ぶ。
 
日本はそういう状態だったのだろう・・
 
だから、戦後の人達は、彼らなりに
命を繋いでくれたんだと思う。
 
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