“死に体”オバマ大統領の訪日で安倍首相が自由貿易の敵にされる恐れ

 ワシントンでは、オバマ大統領の日本訪問について、議会やマスコミでほとんど話題になっていない。誰に会っても、どの集まりに出ても、日本側の報道で焦点になっているTPPが話題になっていない。

 なぜか。オバマ氏がワシントンの政治家やマスコミの友人の間で、すでに任期が終わってしまった大統領として扱われているからだ。

 ワシントンの人々は“死に体”オバマ氏をなぜ、日本が国賓として招待するのかクビをかしげているが、もう一つ疑問に思っていることがある。

 安倍晋三首相が昨年、ワシントンを訪問した際、ミシェル夫人が「大事な所用があるので、安倍夫人のお相手はできない」と言ったため、安倍首相は夫人を同行しなかった。米国では、国賓は夫妻一緒が恒例になっているため、安倍首相は国賓扱いを受けられず、ステートディナーや国が主催する晩餐会も開いてもらえなかった。

 「ミシェル夫人は先月、単独で北京を訪問した。ところが、今回、オバマ氏と一緒に日本に行こうとしない。一人で行くオバマ氏を『国賓にする』と聞いて、日本政府の外交感覚を疑った」

 ハドソン研究所の学者は、こう話した。ワシントンでは、オバマ氏の日本訪問に違和感を覚える人が大勢いる。

 友人のジャーナリストも「オバマ氏はあと2年の任期があるにもかかわらず、大統領周辺は退任寸前といった雰囲気だ。これから新しい仕事ができるとは思えない」と話す。オバマ氏がワシントンで「終わってしまった大統領」と言われている最大の理由は、国民から見放されてしまっていることだ
 
4月13日から15日の間に行われたフォックスニュースの世論調査によると、オバマ氏が国の重要な問題について、「いつも嘘をつく」と考えている人が37%、「よく嘘をつく」と考えている人が24%、あわせて61%と驚くべき数字になった。

 さらに、国民の半数以上の60%が、オバマ氏が「オバマケア」とよばれる新しい医療保険制度について嘘をついたこと、国家安全保障局を使って国民の電話や通信を傍受したこと、連邦税務局を使って保守グループの活動を妨害したことなどを議会が調査するべきだと主張している。

 そんな大統領が国賓として日本を訪れ、首脳会談の最大課題がTPPと聞いて、友人の政治評論家はこう言った。

 「TPPについては、与党民主党労働組合系議員のほぼ全員が反対していて議会を通りそうもない。だが、日本を訪問して米国の要求を通したということになれば、自由貿易政策を成功させたとして、オバマ氏が政治的点数をかせぐことができるのは確か

 オバマ氏に対しては、「外交上のかけひきがうまい」という定評がある。TPPの首脳会談次第では、安倍首相が市場開放をはばむ自由貿易の敵にされてしまう懸念が十分にある。
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敵に塩を送る日本だけど
オバマさんに日本の誠意は届かないかなぁ・・
 
日本、頑張れ!