おばあちゃん子はなぜ最愛の「おばあ」を殴り死なせてしまったのか


身長190センチの被告の背中が法廷では小さく見えた。平成25年元日、京都府城陽市の住宅街にある中華料理店から
82歳のおばあさんが病院に運び込まれ、4日後死亡した。祖母を殴り死なせたとして傷害致死の罪に問われたのは、
孫の中でも特におばあちゃん子で、長年ほぼ1人で面倒をみていたという孫の男(36)だった。前年夏頃から認知症
症状が出ていたという祖母。言って聞かせれば分かると部屋中を注意の張り紙だらけにしていた孫。なぜ悲劇は起きたのか。
取材を続けると、決して人ごととは思えない重い現実があった。

法廷記録などによると、おばあの異変に周囲が気づき始めたのは、24年夏ごろだ。

食事や排泄(はいせつ)などにはまだ大きな問題はなかったが、たばこの火の不始末でボヤ騒ぎになったり、
処方された睡眠薬を飲み過ぎて入院したりするなどのトラブルを度々起こすようになった。

被告はそのたびに注意していたというが、おばあは言いつけをすぐに忘れてしまう。
被告は次第にいらだちを募らせるようになり、11月初旬には初めて手をあげた。

公判では、2人が暮らしていた部屋の写真が検察から証拠として提出され、法廷内の大型モニターに映し出された。

『火を使うな』『薬は1日1回』『灰皿には水を入れる』…。
台所や寝室の至る所に、大きな文字が書かれた紙が張り出されていた。被告がおばあのために張ったものだった。

事件の引き金は、たばこだった。

12月30日朝、たばこの吸い殻が仏壇の線香立ての中に入っていたことに腹を立てた被告は、おばあに説教を始めた。
おばあは「なんで吸い殻が(線香立てに)置いてあるか分からん」と言い返した。
被告は、おばあのこめかみ付近を平手で殴った。身長148センチ、体重28キロのおばあが床に倒れると、
怒鳴りながら体を起こして座り直させ、今度は顔面を殴った。投げつけた枕が裂け、なかのそば殻が飛び散って、
ようやくわれに返った。そば殻を片付けるため、「あっちに行って」というと、おばあは自分で這(は)ってその場を離れたという。

その後、床に横になったまま動かなくなったおばあは激しいいびきをかき、飲まず食わずで眠り続けた。

異変に気づいた叔母らが救急車を呼んだのは、25年元日のことだ。しかし、おばあは目を覚ますことなく、
1月4日、急性硬膜下血腫で亡くなった。

7日に開かれた判決公判で後藤真知子裁判長は、「親族らの助けが得られないまま被害者の世話をほぼ1人で引き受け、
度々問題行動を起こす被害者の世話をするのに精神的な余裕を失って犯行に及んでいる。被告人のみを責めるのは酷な側面もある」
と一定の理解を示した。

しかし、「無抵抗の被害者に一方的に暴行を加えた犯行は悪質」「犯行後に被害者の異常に気付いたにもかかわらず、
すみやかに救急要請せず放置しており、犯行後の情状もよくない」などとして、懲役3年(求刑懲役5年)の実刑判決を言い渡した。

被告は地裁の判決を不服として、大阪高裁に18日付で控訴した。
 
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長寿化って地獄だな。昔の人達は・・・で片付けられないし。昔は平均寿命もっと短いから、地獄の介護経験確率が低い。
いまは、みなが長生きだから、あちこちで限界に達してる。
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アルツハイマーの初期には人格変化が来るから、今まで聡明で優しかった母親がだんだん頑固で疑り深くなり、息子に対して意固地となり、最後は息子を盗人扱い始めたりするからなあ。
その辺りで親子の信頼関係が消滅して、息子の怒り爆発につながっていくんじゃないかな。
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うちも父親が痴呆で夜中に騒いだり大変だった。行政はがんばってくださいとしか言わず何もしない。
たまに入院するとラッキーだと思った。
かわいそうだが
痴呆=人の死でいいと思う
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寝たきりと徘徊なら、徘徊の方が援助が軽いとか、わけわからん基準もあるんだわ
動けるんだから、まだ症状としては軽いだろ、という理屈で。
寝たきりよりも、徘徊して自分のうんこを壁になすりつける、という行為の方が症状が軽いなんて
オレには理解できんわ
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親兄弟はどうしたんだ?
親族はどうした?
背後関係がわからないな。
しかし二人が不憫で仕方ない。
どの家庭にも将来おこりうる事件だわ。
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最近いい死に方について考えるようになった。
例えばがんになったとして、余命何カ月って言われたら確かに激しいショックだろうが、
大切なひとに感謝の言葉を残したりする猶予がある。
一方体は健康だが徐々にボケが激しくなり、いつ死ぬか見当もつかない、身内も最初は
親身だがだんだんうとまれる存在になる・・・
未だにどれが正解かわからんがな・・
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介護保険とケアマネも認知症の前には無力
かといって認知症全員を入れる施設をつくるのも無理

個人的には安楽死とか延命じゃなくて
痛みどめ以外は薬禁止でなるべく普通の生活させ、餅でもなんでも好きなものを普通にたべて
ボケたらのどに詰めて死ぬっていうのがいいんじゃないかと
ちょっとでも熱がでたら徹底的に治療して元気に寝たきり生活させるって矛盾してると思う
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飢餓に苦しんでいた時代は、つらい時代だった。
餓死で次々に死んでいった。
 
病気に苦しんでいた時代も、つらい時代だった。
薬がなくて、感染症で次々に死んでいった。
 
食糧難も感染症も克服した。
長寿社会だ。
 
夢のような社会となるはずだったのに。
 
最後の最後に、「痴呆症」。
 
これは、死に対する恐怖を和らげるものだから・・というご意見もあるけど
お世話する方は、大変なものだ。
 
「症」がつくと、病気のようだけど・・
 
言葉と現実が離れているような気がする。
狂ってしまうのだ。
狂人。
 
自分の親が狂ってしまう・・・
死んでくれと願う・・
生き地獄ではないか。。