【正論】明治大学名誉教授・入江隆則 日本人覚醒させる「小さな戦争」

正に・・!
私も、日本は被爆国であって、核は絶対持ってはいけないと思ってきた・・が、
もうそんな夢物語の時代は終わった。

中国には、核を持たない軟弱な、柳腰のような表現をするような国は、
虫けら同様であろう。

一気に踏みつぶされる。

武力しかない。

非文明国に、武力なしに友好はあり得ない。

日本はここまで待った。

分かってもらえると思って待った。

もう十分だろう。

今こそ、攻撃すべきである。

私の中での小さい戦争はもう起こっている。
私が自衛隊に入ってもいいくらいだ。

きっと日本人は目覚める。

「核を持たせない」教育は、どういう意味であったのか。

中国によって目覚めさせられる。

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【正論】明治大学名誉教授・入江隆則 日本人覚醒させる「小さな戦争」
2010.10.21 03:05

このニュースのトピックス:領土問題
 ≪中国の西側への復讐始まる≫

 文明史家トインビーはかつて、19世紀から20世紀にかけての中国は西欧や日本などの列強に苛(いじ)められてきたから、やがてその復讐(ふくしゅう)が始まり、21世紀の世界はその「シナ問題」に忙殺されるようになるだろう、と述べたことがある。

 最近経済大国となった中国が20年以上にわたって毎年2桁(けた)台の軍備拡張を続け、空母の建造を含む外洋海軍を建設しようとしたり、また、南シナ海東シナ海で近隣諸国と衝突や対立を重ねたりしているのを見ると、これらは、その「復讐」のほんのとばくちに過ぎず、やがて西太平洋の覇権を求めたり、あるいは、それ以上の軍事大国になったりしようとしているかに思われる。つまり、トインビーの予言は当たったのである。

 むろん、現在はまだ、アメリカが超軍事大国であって、その覇権に刃向かうのは難しいが、中国人は息の長い民族だから、金融恐慌をきっかけにして、アメリカの国力が漸減しているのを歓迎しながら、50年、100年先を見据えて謀略を練っているに違いない。地政学者のマッキンダーは、その著書の中で、世界史を通観して、いかなる国も強力な大陸国家であって同時に強力な海洋国家であることはできない、と言っている。

 確かに、20世紀のロシアやドイツは、大陸国家でありながら同時に大海軍を造ろうとして、結局、失敗している。しかし、それは海洋国家としてのイギリス、アメリカや日本がそれを阻止したからであって、今回の中国の場合、アジアの海洋国家である日本が今のような媚中政策を続けていれば、マッキンダーが不可能だと言った、大陸国家であって同時に海洋国家なるものが出現して、中国は世界を制覇するかもしれない。

 ≪空想的平和主義続く日本≫

 従って、近未来における国家としての日本の役割は重大なのだが、今日の日本には依然、米軍による日本占領の後遺症が残っていて、吉田ドクトリンの、経済に特化した軽武装路線が成功を収めてきたこともあり、国家の根幹ともいうべき国防と外交をアメリカ任せにして安逸を貪(むさぼ)っている。日本人は戦後6年8カ月、アメリカに占領された間に、言論検閲や焚書(ふんしょ)などによって洗脳されてしまい、自分さえ武力を持たなければ「平和を愛する諸国民」(憲法前文)の間で安閑としていられる、と思い込んでしまった。

 日本を、この空想的平和主義の迷夢から覚醒させるのは、普通の手段では難しい。

 日本人は本来、柔和な国民性を持った民族であって、周囲の国際情勢が変わったと見るや、一朝にして百八十度、国勢を転換することができた。明治維新も日米戦争の戦後も、そうして生き残ってきたのである。だが、それには「きっかけ」が必要だった。明治維新の場合は、あまり注意されてはいないが、薩英戦争と馬関戦争という2つの「小さな戦争」に、薩摩と長州という2つの雄藩が敗れたことが、明治の開国・開明路線を取らせたのだった。果たして、今日の日本の第三の国難に際して、日本人を覚醒させる、そういう「きっかけ」としての「小さな戦争」はあり得るだろうか。

 ≪戦うべきときに戦わねば滅ぶ≫

 それが、幸と言うべきか不幸と言うべきか、近く、日本の周辺で戦後初めての「小さな戦争」が起こる可能性がある。先般、沖縄県尖閣諸島沖で、中国の漁船が日本の巡視船に体当たりした事件で、中国の恫喝(どうかつ)に屈した日本政府が勾留(こうりゅう)中の漁船の船長を釈放してしまったので、日本は「圧力をかければ簡単に屈する国」と再確認されてしまった。だから、中国は今後も、第二第三の同様の事件を起こしてくるに違いない。海軍の艦船も日本領海に入ってくるであろう。これは明らかに、中国による日本への「侵略」であるから、日本の海保と自衛隊も全力を挙げて攻撃せざるを得まい。日本の陸海空自衛隊は、世間が考えているよりもはるかに精強だということだから、この「戦争」に日本は勝つかもしれない。

 そうなれば、中国の大衆の反日世論が中国政府に向かい、共産党一党独裁政権は倒れるかもしれない。他方、仮に紛争が長引いたり自衛隊が敗れそうになったりすれば、クリントン国務長官があれだけはっきりと「尖閣諸島日米安保の適用対象」と言明しているのだから、米軍の介入もあるであろう。米中の全面対決は当面は双方とも望んでいないだろうから、希望的観測になるが、尖閣は日本領ということが確認されて、「戦争」は終わるに違いない。

 その場合、せめてもの期待は、この「小さな戦争」が必ずや日本国民を覚醒させるだろうということである。戦後の空想的平和主義が愚かだったことにやっと気がつき、集団的自衛権の不行使とか、非核三原則、武器輸出三原則といった、日本が自らの手を縛っておけば世界は平和になるという幻想からも目覚めるだろう。

 戦うべきときに戦わない国は、滅亡する。海保と自衛隊の奮起を望んでやまない。(いりえ たかのり)