本当に『憲法を守る』ことを徹底させて議論するなら、自衛隊は解散すべきと言うべき

安保法案をめぐる強行採決に加え、元自民党の長老が異議を唱える会見を開くなど、安倍政権に逆風が吹くなか、ザイニチが必死で市民活動をやっている。各地で「戦争法案反対!」を叫ぶデモを繰り広げている。

さぞや盛り上がりを見せているかと思いきや、案外街の人々の視線は冷たい。 

元気に声を出すのは年配の方ばかりで、列に交じる少年たちはプラカードで顔を覆っていた。 

このようなデモに対する不満の声は高まっている。子連れでデモを行なう人々に対し、
高須クリニック院長の高須克弥氏が「イデオロギーの定まらない子供をデモに利用するな! 猛暑日に炎天下を子供に歩かせるな! 熱中症になる!」と批判。
ホリエモン”こと堀江貴文氏が「あほですね」と賛同したことが話題を呼んでいる。

彼らの飛躍した主張にも疑問の声が上がっている。 

安倍政権には不満があっても、お花畑には戻るほど馬鹿じゃない──
こうした国民の空気感は、実際の数字にも表われている。

政権の支持率低下が話題をさらっているが、政党支持率は依然として自民党が31%と群を抜き、民主7%、維新5%、 共産4%と、野党の支持率は上向いていない。共産党政策委員長だった筆坂秀世・元参院議員は、こう分析する。

「左派・リベラル勢力が国民の支持を得ないのは、彼らが欺瞞の上での議論しかできていないお花畑だからです。
たとえば共産党社民党民主党は安倍政権の安保法制について、盛んに『違憲だ』といいますが、
本当に『憲法を守る』ことを徹底させて議論するなら、自衛隊もテロ対策をする警察(拳銃保持)も解散すべきだし、日米安保そのものを破棄すべきだ、といわなければならない。そんなこと、どの野党もいっていないでしょう。

安倍政権の安保法制に反対ならば、じゃあ日本の安全保障を具体的にどうしていくのか、そういう議論が何もできない。
単に『ハンターイ、ハンターイ』と叫んだって、それは悪いけどロック・フェスティバルで騒いでいるような話と同じ。下品な態度や雰囲気。そういうことは国民にも肌感覚で伝わっています」

安倍政権になって初めて動き出した日本再生。
国民はしっかりとその目で見ている。