ニュース裏おもて:ハンセン病療養所で深刻化 職員不足で支障も 公務員削減計画が波及 /熊本

◇看護師の退職拍車
 国家公務員の定員削減計画により、全国に13ある国立ハンセン病療養所で職員不足が深刻化している。「ブザーで呼んでもなかなか来てもらえない」(菊池恵楓園入所者)など、生活に支障が出始めている。全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)は昨夏、ハンガーストライキなどの抗議行動を計画したが、国が2013年度は職員を減らさない方針を示し、ひとまず終息した。しかし、療養所が公務員の削減計画から除外されたわけではなく、抜本的な解決には至っていない。【澤本麻里子】
 ■誤嚥の危険
 熊本市などで今月11、12日に開かれたハンセン病市民学会。パネルディスカッションで、全療協の神美知宏会長(79)らが職員削減の影響で医療・介護の質が低下している療養所の現状を報告した。
 岡山県瀬戸内市の国立療養所「邑久光明(おくこうみょう)園」では、昨夏から看護師の退職が相次ぎ、1年もたたないうちに10人減った。補充がないため欠員を埋められず、夜勤が月10回あることも。医師も慢性的な欠員状態が続いており、急患診察の対応に遅れが出たり、ケアが行き届かなかったりする弊害が出ているという。
 ハンセン病は知覚まひなどの後遺症が残るため、スプーンやフォークを持てない入所者もいる。神会長は実態調査で各地の療養所を訪れた際、介護の手が足りず、食器に顔をうずめるようにして食べる入所者の様子に衝撃を受けた。
 昨年1年間に療養所で亡くなった入所者の死因の3分の1は肺炎などの呼吸器疾患だった。光明園副園長で医師の青木美憲さんによると、口やのどの変形などでスムーズに飲み込めない人が多く、誤嚥(ごえん)性肺炎を起こしやすいという。
 ■対象外のはず
 政府は01年のハンセン病国賠訴訟の控訴断念を受け、国の法的責任に基づいて療養所の生活や医療の充実に最大限努めることを約束。さらに、療養所を現行の定員削減計画の対象外とする決議が衆参両院で採択された。しかし、国は「削減計画は閣議で決められ、療養所だけを除外できない」として看護や介護職の削減を進めてきた。
毎日新聞 2013年05月27日 地方版
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民間には出来ないこと。
 
利益を追求しているだけでは、守れないもの。
 
国家公務員削減すれば、失うものは大きい。
きっと、自分で首を絞めているのだろうね。
 
地球の人口は増えすぎているからね。
まずは、日本人が率先して人口削減を実現して見せているんだね。