実験ノート「検証不可能なレベル」 理研会見一問一答
理化学研究所の会見の主なやり取りは次の通り。
【調査委員会】
--画像の切り張りを米科学誌「サイエンス」の審査担当者からも以前に指摘されていたが、今回なぜ見抜けなかったのか
岩間厚志委員「(共著者の)山梨大の若山照彦教授は投稿の前日に下書きを受け取り、時間がなかった」
--新たに発覚したサイエンス誌の論文画像切り張りは、いつ把握したのか
岩間委員「最終報告書をとりまとめる時点では認識していなかった。不服申し立て後の調査で情報を入手した」
--調査委の委員の過去の論文へも疑義が出た
渡部惇委員長「各委員の論文の疑義にコメントするのは適切ではない」
--不服申し立て後に小保方氏にヒアリングが行われなかったが調査は適切か
渡部委員長「小保方氏には弁明の機会が十分与えられていると理解している」
--小保方氏の実験ノートをどう評価するか
真貝洋一委員「多くのページに何年ということが書かれておらず、日付がない。詳細も書かれていない。メモ書き程度に要点だけを書いたのかもしれないが、他の人にはほとんど検証不可能というレベルだ」
【理研理事ら】
川合真紀理事「再調査は行わないことを決め、論文の取り下げを勧告した」
米倉実理事「懲戒委員会を設置した。研究不正を行った者のみならず理研の著者も責任は重い。所属長も含め厳正に対処したい」
--不正が認定され、STAP細胞の存在を検証する意義はあるのか
川合理事「公開した責任があり、検証は必要だ」
--小保方氏に協力を得る可能性はあるのか
川合理事「彼女しか分からない過程もあるので意見を聞く場合もあると思う」
--小保方氏側は論文撤回の意向はないが
川合理事「出版社との関係もあり良識を信じたい」
--論文への疑義が他の研究者にも広がっている
川合理事「行為によって真実が曲げられているかなどがポイント。すべてが同じウエートではない」
--すでに申請しているSTAP細胞関連の特許は取り下げるのか
米倉理事「検証実験の結果を踏まえ判断したい」
--かなり詳細な不正認定理由を書いたのはなぜか
渡部委員長「本人(小保方氏)に分かるように書いた。また『悪意』という言葉に誤解があった点からも詳細に記した」
--理事らの責任は
米倉理事「再生に向けて努力することが責任だ」
--共著者への対応は
川合理事「(共著者がいる)ハーバード大にも決定を至急伝える。論文撤回に同意するかは先方次第だ。ネイチャー誌にも報告する」
--STAP細胞は、実際は胚性幹細胞(ES細胞)ではないかと指摘されている
川合理事「その指摘に対し、何ができるか検討している」
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常識を外れたところに、新発見があるのかもしれないけど
常識を外れたところに、非常識があるのが99%。
実験担当の小保方さんは、1%の新発見を証明したのでしょうか?
そもそも、STAP細胞は、小保方氏の発案ではありません。
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新しい万能細胞「STAP細胞」の論文は、主要著者のうち米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授だけが撤回に反対している。弟と15年前に研究に着手していて、「アイデアを生んだのは自分」との自負がある。STAP細胞について独自の作製方法を公表、強気な姿勢を崩していない。
■15年前に「確信」
日本では、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーらが1月末、神戸市内で記者会見を開いて発表した。これに対し、バカンティ教授は直後の朝日新聞の取材に「まずはっきりさせておきたいのは、STAP細胞のもともとの発想は自分と弟のマーティンから出たことだ」と語った。
この論文は2001年に発表。極端な低酸素状態でも生き延びる「胞子のような細胞」があり、「病気や事故で失った組織を再生させる潜在性を持っている」と報告した。当時所属していた大学に異端視されたことなどから、ハーバード大に移ったという。08年に渡米した小保方さんに今回の研究テーマを与えたのもバカンティ教授だ。