宇宙線で原発内可視化に成功 福島第1廃炉へ活用期待

 高エネルギー加速器研究機構や筑波大などの研究チームは23日、地球に降り注ぎ、物質を透過する能力が高い宇宙線の性質を利用し、原発使用済み核燃料プールに保管されている燃料などの様子を外部から可視化することに成功したと発表した。
 東電福島第1原発事故では1~3号機で原子炉内の燃料が溶け落ちたが、内部の状態は分かっていない。廃炉に向け、溶けた燃料がどのように散らばっているかを把握するのに役立つと期待される。チームの角野秀一首都大学東京准教授は「(宇宙線の)計測装置は比較的簡単に設置できる。東電の協力が得られれば、第1原発で使う準備はできている」と話している。
 
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