僕の仕事は「重症心身障がい」

数日前の新聞でとても心打たれる「詩」に出会いました
何度読み返しても、読み返しても心が揺さぶられる「詩」
名護療育園施設長 小児科医 泉川良範氏から
沖縄タイムス紙「たんぽぽのタネ」への投稿です

今は、切り取って手帖にはさんで持ち歩いてます




僕の仕事は「重症心身障がい」

          なごりょういく

 ぼくのなまえは、「なごりょういく」、30さい。
「しごと」は、「じゅうしょうしんしんしょうがい」です。
この「しごと」には、しかくがあって、だれでもなれるものではないです。
「のうせいまひ」と「ちてきしょうがい」のりょうほうがあって
どちらも「じゅうしょう」でないといけないからです。
 しごとのきっかけは、うまれたころですがおぼえてないです。
ちいさいころから「りはびり」をがんばりました。
ちかごろはここでくらしています。
ここにきたきっかけは、おかあさんがこしをいためて
「かいご」ができなくなったからです。
「ごめんね」といっていましたが
こしがなおってからしゅうじをおしえてるそうで
ぼくはよかったとおもいます。
 それと、ちょうどぼくも、ずっとおやのいえにいるのも
どうかなとおもっていたところだったし
ここにきて、としのちかいともだちができました。
てれびでけんかすることもありますが、なかよくしています。
 こどものときは、いえにいられてよかったです。
たくさんのおもいでができたから、おとなになってからは
こうして「じりつ」できたんだとおもいます。
 「いのちとむきあうこと」がしごとで、みなさんはなれてないから
むつかしいかもしれませんね。
ぼくは、ひととくらべることができないし
いつもいっしょうけんめいなだけです。
 まわりの「しょくいん」もいっしょにべんきょうしています。
それが、いつかみんなのやくにたつといいなとおもいます。
みなさんは、じぶんのおべんきょうやおしごとをがんばってください。







沖縄が抱える様々な問題
原発を抱える市町村の現実との葛藤や
震災によって未だに深い悲しみにいる人たちの思い
そして「脱原発」を叫ぶ人たちの願い
そういった事を深く考える時

なごりょういくさんが言う

「みなさんはじぶんのおべんきょうやおしごとをがんばってください」

という言葉をどう受け止めるべきなのでしょうか
彼の言う「おべんきょう」とは?
「おしごと」とは?

大分県の某市長は放射能におびえる人たちのことを
「オカルト集団的」だと発言(その後撤回)
子どもたちの健康調査に関しては
「他の受け入れ自治体でもやっていないからうちも必要ない」と拒否

何とも・・・言葉を失います
----------------------------------------------------------------
 
検査を受けたい人に、2年後まで受けさせないこと。
その理由は何だろう。
 
検査を受けたくない人に、毎年健康診断を受けさせること
その理由はなんだろう。