【安倍晋三の突破する政治】中国に立ち向かえないオドオド菅政権2010.11.17

常識のある人がマスコミの餌食となり・・

売国奴がマスコミの寵児となる。

日本のマスコミとは・・。

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安倍晋三の突破する政治】中国に立ち向かえないオドオド菅政権2010.11.17
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 中国漁船衝突事件のビデオ映像が流出した件で、「自分がやった」と名乗り出ていた神戸海上保安部の海上保安官の逮捕が見送られた。当たり前の話だ。

 菅直人政権は、日本領海を侵犯し、海保の巡視船に故意に衝突させた中国人船長を釈放し、中国漁船の犯罪を明らかにするビデオ映像を隠ぺいした。この愚かな判断ミスを糊塗する(=ごまかす)ため、保安官を国家的犯罪者のように仕立て上げようとした。

 保安官は、国民や世界に事実を明らかにし、日本と海保の誇りを守るために流出させたとされる。保安官の行為を非難するのはたやすい。だが、中国人船長を釈放して、保安官を逮捕したとなれば、これほど道理に合わないことはない。菅政権は、国民のまっとうな世論に負け、逮捕を断念したのだろう。

 一連の騒動で、仙谷由人官房長官が「政治職と執行職では(責任の)レベル、次元が違う」と発言したのには驚いた。より権限が強い閣僚が、官僚より責任が軽いなど、聞いたことがない。責任回避の見苦しい方便だ。会社でも組織でも、責任から逃げる上司に付いていく部下はいない。

 APEC(アジア太平洋経済協力会議)中に行われた日中首脳会談でも、信じられない光景があった。菅首相は、胡錦濤国家主席とメディア向けの冒頭撮影をしているとき、メモを読みながら話をしていたのだ。

 首脳会談での冒頭撮影は全世界に配信される。その立ち振る舞いは、母国の名誉や威信にもかかわるため、各国首脳はどんな相手でも堂々と胸を張って撮影に応じる。日本の歴代首相で、メモに目を落とし、オドオドしながら撮影に応じたのは菅首相しかいない。まるで皇帝に臣下が拝謁しているようだった。

 今回の会談自体、日本側が「やってほしい」と頼み込み、中国側が「仕方がない」と応じたとされる。この時点で勝負は付いている。中国との首脳会談を見送り、他のAPEC首脳らと「台頭する中国にどう立ち向かうか」という話をする選択肢はなかったのか。

 私は先月末以降、米国や台湾、ベトナム、タイを訪問して、各国首脳らと意見交換してきた。中国が軍事力を背景にして、東シナ海南シナ海などで勢力を拡大していることも、当然重要なテーマとなった。

 ベトナムのズン首相との会談で、私が「日本は日米同盟を強化し、ベトナムをはじめASEAN東南アジア諸国連合)の国々と連携していくべきだ」と語ったところ、ズン首相は「その通りだ」「中国の軍拡は各国の懸念を増している」と賛同してくれた。菅首相との首脳会談で、こうした話題が出なかったのは残念だ。

 民主党外交の問題点は、他国に対する分析や認識、戦略もなく、その場しのぎの外交を続けていることにある。菅首相は、オバマ大統領との日米首脳会談で「普天間移設は日米合意をもとに解決する」と語っていたが、ならば、どうして沖縄県知事選で態度を明確にしないのか。

 菅首相の発言がむなしく聞こえたのは、私だけではないだろう。(自民党衆院議員)