<学力>高い子どもは「草食系」? 低い子は「野心的」

なんとなく、野心的である方がいいような雰囲気がある。
「スポーツ選手などの特技な才能を生かして個人で活動する」と夢を持つべきだという雰囲気もある。

石原慎太郎さんが引用したホーキング氏の言葉が浮かぶ。

「誰かが、『そんな数、地球並みの文明を持っている星があるのに、なんで地球に向かって、もっと進んだ文明の星から、宇宙船なり宇宙人なり飛んでこないんですか』ったら、これはやっぱり、ホーキングは言下に『その程度の文明を持った惑星というのは、非常に循環が狂って、不安定になって、宇宙時間からいうと、瞬間的に消滅します』と。誰かが『宇宙時間にとって瞬間といったらどのくらいですか』ったら、彼は『100年』て言いましたな。それから25年たちましたからね。地球は持たないね、このままで行くと」

草食性の子供が増えてきたということは、自然と安定する方向に自重していっているのではなかろうか。
誰もが戦国時代のように野心を燃やしていくには、今の時代は技術が発達しているだけに危険すぎるのでは。
文明は発達する前であれば、野心家達が弓や槍で戦うものであったのだろうが、
今なら、爆弾や薬品で容易く一瞬で多くの人を殺すことができる。

そんな時代の中で、学力が低く野心を持つ子供を増長させる風潮が一番怖いのかも。

でも、親は子供が一番になると嬉しい。頑張れと励ます。
喧嘩したら、やり返せといいたくなる。
その生命の生きる本能や、競争原理が最後には自滅させるものになるのだろうか・・

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<学力>高い子どもは「草食系」? 低い子は「野心的」
毎日新聞 9月29日(水)11時27分配信

 学力の低い生徒ほどチャレンジ精神が旺盛で将来の起業にも意欲的--。10代の子供たちの学力と将来の夢や目標との関連性を分析した調査結果を、教育関連のNPO法人「次世代育成フォーラム・リスタ」(東京都文京区)が発表した。調査担当者は、学力が高い子供ほど「草食系」と分析している。

 調査は今年4月、主に進学塾に通う首都圏や近畿地方など16都府県の中学生約1万8000人を対象に実施。国語、数学、英語の3教科の学力テストと、将来の目標や夢などを尋ねる58問の意識調査を併せて行った。学力テストの結果で上位、中位、下位の3グループに分けて分析した。

 「起業についてどのように考えますか」という質問に、下位層の10.4%が「いつかは必ずチャレンジしたい」と答えたのに対し、中位層は6.9%、上位層は6.6%。逆に「チャレンジしたくない」と答えた上位層は39.1%に上り、下位層(28.9%)と10ポイント以上の差が開いた。

 大学卒業後の進路に関する設問では、上位層は過半数(58.6%)が「日本の企業や公務員などに就職する」と答えたのに対し、下位層は41.5%にとどまった。一方で下位層の20%が選んだ「プロスポーツ選手や芸能人など特技や才能を生かして個人で活動する」は、上位層には人気がなく8.4%だけだった。

 担当者は「学力が高い子供ほど『草食系』で、いい大学に入り、安定した生活を目指している。逆に学力が低い子供は夢が大きく、野心的。今はただ、学力テストで結果が出せていないだけ」と話している。【井上俊樹】